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10歳までに治療を始めよう!家族性高コレステロール血症(FH)

琉球大学大学院 医学研究科育成医学(小児科)講座のHPより

 

医療関係者の皆さんへ

家族性高コレステロール血症(FH)は非常に頻度の高い疾患

であり、日常診療で出会う可能性の高い疾患です

しかし、沖縄県では積極的な診断・治療は行われていません。
生活習慣病に伴う高LDL-C血症に比べ、冠動脈硬化性心疾患に対するリスクが非常に高い疾患です。また、最近の私達の調査研究ではFHの診断基準を満たす高コレステロール血症(高LDL血症)を示す危険度は体重とは関係ありませんでした(Katsuren K, Nakamura K, Ohta T. Effect of body mass index Z-score on adverse levels of cardiovascular disease risk factors. Pediatrics Int 54: 200-204, 2012)。このことは、肥満だけではFHの診断基準を満たす程の高コレステロール血症(高LDL血症)にはならないことを意味しています。日常診療で高LDL-C血症を認める患児あるいは患者がいた場合、たとえ肥満があったとしても、FHの診断基準を満たす場合にはご紹介をお願いします(月曜日、木曜日の脂質異常症外来で対応いたします)。